2023年2月25日土曜日

4月の安城市議選、定数28人に40人立候補か


 安城市議選が4月16日に告示され、23日に投開票される。2月23日付中日新聞によると、立候補予定者説明会が22日に安城市民会館で開かれ、40陣営が出席した。安城市会議員の定数は28人で、40人がそのまま立候補すると当選率は70%で、12人が落選することになる。安城市の資料(上表)をみると4年前の平成31年(2019年)4月の市議選では31人が立候補し、当選率は90.3%で、わずか3人しか落選しなかった。今回の選挙は4年前とは様相が一変、かなりの激戦になることが予想される。

 中日新聞によると、立候補予定者説明会には現職20人、新人19人、元職1人の合計40陣営が出席したという。目立つのは新人が現職とほぼ変わらない人数となっていること。地方選挙では新しい小規模政党が積極的に候補者を擁立する動きが活発化してきているという。北海道では、昨年の参院選で初めて議席を得た参政党が道議選と市町村選で30人くらい候補者を立てる方針で、れいわ新選組も市議選で4人を擁立した。この北海道と同じように、安城市議選でも参政党、れいわ新選組が新たに候補者を擁立する。さらに、河村たかし名古屋市長が代表を務める減税日本も新人の公認候補を発表した。

 安城市議は大半が無所属で、党に所属しているのは公明党が3人、日本共産党が1人、自由民主党が1人と極めて少ない。このうち無所属議員は町内会など地域の推薦を受けていることが多い。新編安城市史では、終戦直後廃止された町内会が復活するまでの代替組織「住民組合」の問題点として、市会議員が同組合の推薦がなければ当選が困難なことを挙げている。こういった地域根性の強化によって「市事業も総花的になって、重点施策が事実上不能になっている」と記載。1962年4月に町内会は復活したが、住民組合の持つ地域社会第一の封建制と慣習は根本的に解決されることなく放置されたという。

れいわ新選組の街宣活動

 町内会の推薦を受け、地域社会第一で活動する市議の牙城が政党推薦の新人候補に切り崩されるのか、市議選ではこの点も注目される。れいわ新選組の新人候補者の街宣活動を見たが、駅前でもまばらな人通りしかない安城市内ではなかな厳しい戦いが続いているようだ。



2023年2月23日木曜日

名古屋発祥カフェチェーンのモーニングサービス

 


 充実したモーニングサービスが特徴の名古屋発祥のカフェチェーンは、全国展開しているコメダ珈琲店のほか、支留比亜珈琲店(シルビアコーヒー)、珈琲屋らんぷ、コンパルなどがある。このうち、西三河に店舗を構えているのは支留比亜珈琲店、珈琲屋らんぷ。支留比亜珈琲店は刈谷市井ヶ谷町、珈琲屋らんぷは安城市桜井町、岡崎市中島町、豊田市本新町に出店している。また、珈琲屋らんぷには知立店と西尾店もあったが、両店とも現在は「わらく珈琲」に店名を変更、ウェブサイトの店舗リストから削除されている。フランチャイズ契約をやめたとみられるが、なぜか店づくり、メニューは珈琲屋らんぷ時代と変わらないようだ。

 西三河で唯一の支留比亜珈琲店チェーンの刈谷井ヶ谷店は、刈谷ハイウェイオアシス北の県道沿いに出店している。屋根に飾り煙突を配したログハウス風造りで、道路側のほかに裏にも駐車場を設置、合わせると50台くらい止められる。しかし、平日でもモーニングサービス提供時間帯には満車状態になるほどの人気。モーニングサービスは午前11時までに注文したすべての飲み物にトーストとゆで卵が付くオーソドックスなものだが、追加メニューで小倉(プラス100円)、ジャム(同)、ミニサラダ(プラス150円)も用意。ブレンドコーヒーは、焙煎業者がブレンドした豆を独自の粗さに挽いてコクのあるコーヒーを抽出しているという。

 天井の高い店内はスペースをゆったり取って座席を設けているのが特徴で、ガラスの仕切りで覆った広い喫煙ルームも設置。くつろぎながらいろいろな情報にも触れられるよう、日刊紙は中日新聞、中日スポーツのほかに日経、朝日など大手全国紙を網羅し、週刊誌も多数揃えている。喫茶チケットは9枚綴りで3700円。

県道沿いに駐車場備えた刈谷井ヶ谷店
追加メニューもあるモーニングサービス

 一方、珈琲屋らんぷから店名を変えたわらく珈琲知立店は大型書店として知られる正文館書店知立八ツ田店のすぐ近くにあり、古民家風らんぷスタイルの造りが特徴。モーニングサービスメニューもらんぷ同様、正午まで提供している。ただし、メニューはエッグトースト、シナモントーストなど6種類から選べる半切りトーストとゆで卵が付き、追加メニューなしというシンプルなもの。珈琲屋らんぷ安城桜井店ではゆで卵を付けていないが、知立店は店名変更後に付けるようになったわけではなく、もともと各店舗でメニューに若干の違いがあるようだ。

 コーヒーチケットは10枚綴り3800円とかなりのサービス価格。すべてのメニューに1枚440円分として使え、しかも知立店、西尾店で共通利用が可能。店舗は店内ガラス面に沿って日本庭園が作られ、落ち着いた雰囲気の空間づくりが特徴。また、雑誌・新聞棚では中日新聞、中日スポーツのほか、大手全国紙を網羅し、流通専門の日経MJまで並べている。

元らんぷの古民家風わらく知立店

わらくモーニングサービス





 


2023年2月20日月曜日

安城市で参政党が自主制作映画上映会、市議選立候補へ

 

 地方統一選挙で小規模政党が積極的に候補者を擁立する動きが活発化していると日刊紙で報じられているが、安城市でもそういった動きが明らかになってきた。その一つは昨年の参議院選比例代表で1議席を獲得、存在感を一気に高めた参政党。2月19日午後、安城市民会館視聴覚室で自主制作ドキュメンタリー映画の上映会を開催、安城市会議員選挙に立候補を予定している市内在住の友田くみ(旧姓:齋藤久美)氏が参加者にあいさつを行った。

 映画は、参議院選挙で「参政党現象」を巻き起こした参政党の選挙戦の闘いを記録したドキュメンタリー映画で、タイトルは『おはよう -参政党の歩み -』。昨年9月の自主上映会(東京・お台場)を皮切りに、各地で上映会を開催している。上映時間は2時間55分。監督の内田俊介は2015年に映像学校を卒業後、テレビ局での業務に従事をしながらフリーランスの映像クリエイターとして活動。2017年にドキュメンタリー映画「地雷ときどき僕。」が劇場公開、2019年に短編映画「花言葉」がドイツの映画祭で招待上映された。

安城市民会館視聴覚室で自主映画上映会

 昨年7月13日付東京新聞によると、参政党は元大阪府吹田市議の神谷宗幣事務局長が発起人となり2020年に結党した。「選挙では、外国資本による企業や土地の買収を難しくする法律の制定を訴えたほか、外国人参政権への反対、外国人労働者の雇用抑制を主張。こうした保守的な主張に加え、子どもの教育充実、食の安全の確保、環境保全などを訴えた。また、政府の新型コロナウイルス対策に異を唱え、マスク着用やワクチン接種の推進に疑問を呈した」。神谷事務局長が比例で議席を得た要因として、ユーチューブやツイッターを駆使して政府や既成政党と対決する姿勢をアピール、政治に不満を持つ若者らの受け皿になったためとしている。

 この参政党で気になるのは、「先人の叡智を活かして、天皇を中心に一つにまとまる平和な国をつくる」と綱領に記していること。現在の象徴天皇制を止めて、戦前の君主制としての天皇制を目指す極右的な思想を打ち出しているのか、その点が綱領文だけではよく分からない。しかし、昔、東京都内でよく街宣活動を行なっていた大日本愛国党初代総裁赤尾敏が叔父と明言する赤尾由美氏がボードメンバーに入っているのには驚く。





 

2023年2月17日金曜日

親鸞会は名古屋会館の他に西尾市に三河会館

 

 西三河の公共施設などで仏教講座、映画上映会を開催している浄土真宗親鸞会は、西尾市郊外に愛知三河会館を設置している。国道23号線西尾東インターチェンジ近くの県道沿いに広い駐車場を備えた3階建てビルがあり、ここに青地で黄色い文字の会館名が入った看板が掲げられている。ビルは宗教色のない小さなオフィスビルのような外観であるが、1階のガラス窓にはアニメ映画『歎異抄をひらく』のポスターが張り出されている。周りは閑静な住宅地であるが、国道23号線インターチェンジの近くということから、西尾市はもちろん、隣接の安城市、刈谷市、碧南市、岡崎市からも信者が集まりやすい場所といえる。

  親鸞会の本部は富山県射水市の山中にあり、2千畳の畳敷の建物で知られる。同会ウェブサイトによると、本部のある富山県など北陸3県を中心に仏教講座を開催する会館を多数設置している。北陸に近い岐阜県、長野県にも2つの会館があるが、愛知県には名古屋会館しか記載されていない。講座を開催する場所ではないのか、愛知三河会館は掲載されていない。名古屋会館は熱田神宮北の地下鉄神宮西駅の近くにあり、マンションのような4階建ビル(1階が駐車場)を使用している。

郊外の宗教色のないビルが親鸞会愛知三河会館

熱田神宮北にある親鸞会名古屋会館

 雑誌「宗教問題」の2016年夏季号では、特集ページで親鸞会を取り上げ、「真宗王国・北陸に屹立する親鸞原理主義教団」として高森顕徹会長にインタビュー、富山県の本部を探訪すると共に、偽装勧誘などの問題点を探っている。「取材の中で通底して感じたのは、“葬式仏教と堕した伝統仏教教団”への痛烈な指弾であった。親鸞会の性格どうのこうはさておき、これらは間違いなく、現在の日本の伝統仏教界に根深く存在する“問題点”である。そう考えれば親鸞会とは、決して“突然変異的に現れたカルト”などではなく、いろんな意味において“伝統的仏教が生み出した存在”であるのだ」と本部探訪を行った編集発行人。

 この特集ページでは、元親鸞会講師部員の次のような気になる言葉も掲載されている。「現在、高森氏は87歳。毎月の本部での法話も、別室から音声で行われることもあります。体力の衰えは隠せません。こうなると教義も法話も著作も、活動のすべてが“高森会長中心”となっていた会の今後が問題になってきます」、「巨大な会館も周辺施設も、高森氏の話を聞くためのもので、その高森氏が不在になったとき親鸞会はどうなっていくのか」。

雑誌「宗教問題」の親鸞会特集



2023年2月14日火曜日

高棚町ザッカフェパーク開業、コメダ福釜店の外観完成

 

  1カ月前に2月23日にオープンする予定のコメダ珈琲店福釜店と共に、高棚町の県道47号線沿いにカフェ「ザッカフェパーク」が開業準備を進めていると書き込んだ。このザッカフェパークが2月9日、テイクアウト専門のコーヒースタンドとしてオープンした。店舗前はまだ工事中だが、設置されているコンテナを使ってイートインスペースを設ける計画。貸スタジオなどに活用するという店内メーンスペースも含め、最終的にどんな形になるかつい期待したくなる都会派店舗が安城市のはずれの田舎に誕生したと言える。

 店舗はセブン-イレブン高棚店の斜め前にある三角屋根の建物をリノベーションしたもので、この建物では3、40年前に「アメリカン」という店名の喫茶店が営業、青年団など地元の若者たちに人気だったという。準備状況などを公開しているインスタグラムによると、昨年年明けに開業するの予定だったが、リノベーションを手作りで行っていたこともあって作業が遅れ、「なかなかオープンしない店として密かに話題に」と自店を紹介。オープン後、会話好きな元気あふれる女性店長は住まいのある豊田市から毎朝出勤している。安城市高棚町には全く縁がなかったが、店舗の建物が気に入って賃貸契約を結んだという。

 オリジナルブレンドのコーヒーは2種類あり、小さいサイズが460円、大きいサイズが500円。カフェラテ、チャイ、ココア、ミルク、オレンジジュース、コーラ、ビールなども提供。メニューの1番上にオススメとしてザッカフェブラック、ザッカフェホワイトとあるが、どんな飲み物なのか店長に聞き忘れたので不明。このほか、ワッフルなどのスナックも用意。土地柄、モーニングサービスの有無を聞かれることもあり、イートインスペース完成後にどうするか検討していきたいという。

テイクアウト専門のコーヒースタンド
店舗前コンテナでイートインスペース計画

 一方、同じ県道47号線沿いのJAでんまぁーと斜め前にオープンするコメダ珈琲店福釜店は、以前中華料理店だった店舗のリノベーションをほぼ終えつつある。釜ヶ渕西の交差点隣にある店舗はすでにコメダ珈琲店の外装に一新、看板も中華料理店から入れ替わった。立て看板には「2月23日(木曜)オープン」とあり、まだ工事用車両が何台か止まっているので、オープンに向け店内の内装、設備工事が進められていると思われる。

外観がほぼ完成したコメダ福釜店


2023年2月13日月曜日

安城の夫婦が仲介、ウクライナウォッカ輸入販売

 

 2月12日付朝日新聞朝刊の社会面に、ウクライナ支援の一環としてウォッカの輸入販売を実現した安城市の葛西孝久氏夫妻の記事が掲載された。葛西氏は一般社団法人ウクライナ人道支援ジャクユーサポートを設立して活動するが、同氏の仲介で酒販事業も展開する高浜市の運送会社エーアイエスは、日本初輸入となるウクライナウォッカ「ディスティルNo9」を1月24日に発売した。中部空港の倉庫にウォッカの箱を引き取りに行く様子を交え、NHKが1月26日午後6時10分からの地域情報番組「まるっと!」で放映したが、朝日新聞の報道はこれに続くもの。

 朝日新聞の記事によると、輸入販売を開始したウォッカは、キーウの集合住宅で葛西氏の隣人だった男性が社長を務める酒造会社「Premium Spirits Brands」の商品の一つという。「孝久さんと社長の男性は、お互いの部屋を行き来して、ウォッカを酌み交わした。男性の会社が生産しているウォッカは、『ウォッカの概念が変わるほどおいしかった』。言葉が通じなくても、ウォッカを仲立ちとして友情を深めた。だから、『友人を助けたい』との思いが強かった」。「孝久さんは『現地で働く人の1人分の給料でもいい。わずかながらでも支援したい』と高浜市の運送会社エーアイエスに相談した」。

 当初海路輸送を計画していたが、戦禍のオデーサ港が使えず、ホーランドからの空輸に切り替えた。昨年4月の構想から9カ月後の昨年末、中部空港にウォッカのボトル576本が到着した。ウォッカは大麦やトウモロコシ、ジャガイモなどを原料にしているが、高級酒として知られる「ディスティルNo9」は小麦のみでつくられた蒸留酒。朝日新聞では、「どんなシーンにも合う、フレッシュな味わいだ」という酒造会社海外販売担当者のコメントを紹介。


 高浜市のエーアイエスについては朝日新聞はほとんど触れいてないが、同社は運送業を中心に事業展開すると共に酒販事業も行う。この酒販事業では洋酒のネットショップ「たまにわ酒店」を運営。同時に事務所内に販売スペースを作り、不定期ながら店舗営業も行っている。ウクライナウォッカのディスティルNo9は税込み1本4680円で販売。売り上げの一部はウクライナ支援として寄付するという。

2023年2月12日日曜日

刈谷駅前に教会を持つ大乗教は名古屋に巨大総本山


 名鉄三河線と接続するJR刈谷駅北口にデンソーが本社を構えているが、同本社の来社客用出入口のすぐ近くに木造の小さな大乗教刈谷教会がある。大乗教は法華宗系新宗教で、戦後すぐの1948年に創設された。総本山は名古屋市の熱田神宮の近く、線路を挟んでイオンモール熱田の反対側にあり、門柱を設けた私道のような小道の両側に広がる敷地には壮麗な本殿のほか、高く聳える仏舎利塔、涅槃堂、大鐘楼などが並んでいる。全国的な知名度はそれほどないと思うが、愛知県を本拠地にする新宗教の代表的な巨大教団施設と言えるようだ。

 大乗教総本山のインド風仏舎利塔は高さ55mで、「聖仏舎利宝塔」が正式名称という。ウェブサイトによると「一天四海皆妙法と世界平和を記念して」1976年に建立された。また、涅槃堂には陸奥国分寺から寄贈された釈迦大涅槃像が収蔵されている(外からは見えない)。この像は約300年前にインドで制作され、ビルマ国王から大正天皇に友好親善目的で贈られた国宝級の仏像とある。このほか、本堂前には巨大な象の形をした置物「大白象像」が設置され、目を引くが、これは開教60周年を記念したものという。

高さ55mの聖仏舎利宝塔
壮麗な日本建築様式の本堂
本堂前に設置されている「大白象像」

  大乗教は1868年に岐阜県羽島郡で生まれた杉山辰子が教祖。ウェブサイトによると、「1914年(大正3年)秋、名古屋市東区清水町に仏教感化救済会を設立された教祖は、以来孤児、貧窮者、身心障害者に愛の手をさしのべ、教え(精神)と医薬によるハンセン氏病患者の救済に挺身、災害があれば物資を持って走り、法の実践に奔走されました」。教祖の死後、満州事変、第二次世界大戦の戦乱期を経て社会事業を中心に教祖の教えを守り、1946年に東京で大乗教会を設立、1948年に名古屋市に宗教法人「大乗教」を設立した。

 1983年にはインド・ブッダガヤに釈迦堂を建立し、大乗教インド別院を設立。巨大な大仏もあり、2014年にブータンのワンチュク国王夫妻が参拝したという。インド別院から名古屋総本山まで渡ってきたという「釈尊御聖火」の案内板も掲げられ、国際的な布教活動を行なっていることもアピールしている。

デンソー本社前にある小さな刈谷教会
こちらは名古屋の総本山正面入り口



 

2023年2月7日火曜日

安城市長選で元副市長の三星元人氏が初当選

 

 任期満了に伴う安城市長選挙は2月5日に投開票され、無所属の新人で元副市長の三星元人氏(62)=自民、公明、新政あいち推薦=が初当選、無所属の新人で元市議の永田敦史氏(52)を下した。5期20年務めた神谷学市長の退任表明に伴って新人同士の戦いとなったが、後継指名を受けていた三星元副市長が大方の予想通り戦いを制した。ただし、同氏の知名度が低かったためか予想外の接戦となり、得票差はわずかだった。市長の任期は2月15日から4年間。

 安城市の有権者数は14万8510人。投票総数が7万5066票、有効票数が7万3526票で、投票率は前回(2019年)を2.71ポイント下回る50.55%だった。当選した三星元人氏の得票数は3万8778票(得票率52.7%)。永田敦史氏の得票数は3万4748票で、4030票の差だった。市内の投票区は45区で、投票区別の有権者数、投票率は発表されているが、残念ながら立候補者別の投票区ごとの得票数は市から明らかにされていない。有権者数は横山、二本木南部、桜井南部が6千人台、今池、笹目、西尾西部、箕輪が5千人台、里東部、北明治、和泉、小川が4千人台で、こういった大票田区が当選を左右したかもしれない。

 2月6日付の中日新聞朝刊では投票結果を次のように解説。「有権者が選んだのは、現市政の継承だった。当選した三星元人さんは、副市長など市の要職を歴任し、現職の神谷学市長を支えた」、「選挙戦では、大半の市議からの支援を受けた」、「ただ、各地の選挙で恒例となっている公開討論会などの場は設けられなかった。両候補が神谷市政のどこを評価してどこに課題があると考えているのか、双方の政策にどんな違いがあるのか、有権者に判断材料を提供する機会は限られた」。

 南部の農村部などはほとんど選挙カーも回っていない状態で、選挙期間がわずか7日間ということもあって、2人がどのような主張をしていたか分からない有権者が多かったと思う。中日新聞に指摘するように、せめて公開討論会を1回でも開くべきだと思う。この点は安城市に反省してもらいたい。

2023年2月3日金曜日

アニメ『親鸞聖人物語』、安城で連続上映会


  2月2日、安城市のアンフォーレで開かれたアニメ映画『歎異抄をひらく』上映会に参加したが、会場で次の上映会『親鸞聖人物語』の案内を渡された。今回の上映会はチューリップ企画主催、街かど仏教カフェ共催で開かれたもので、チューリップ企画はチラシなどに記載していないが、浄土真宗親鸞会の仏教教材を販売する関連会社。アニメ映画やビデオの企画制作・上映も行っており、浄土真宗が広まった蓮如の時代を取り上げたアニメ映画『なぜ生きる』を2016年に公開。歎異抄の筆者である親鸞の弟子、唯円が親鸞に導かれていく一生を描いた『歎異抄をひらく』は2019年の制作で、親鸞会会長高顕徹の同タイトルの著書が原作という。

 次回上映のアニメ映画『親鸞聖人物語』は、チラシによると全国50万人が感動した歴史アニメで、父母を失い仏門に入った親鸞の修行時代から晩年の著作活動までを描く超大作という。監督はアニメ『なぜ生きる』を手がけた大庭秀昭監督。同タイトルのアニメ映画は検索しても見当たらないが、チューリップ企画が1992年に制作・販売したオリジナルビデオアニメ『世界の光 親鸞聖人』が同じ作品と見られる。

 チューリップ企画のウェブサイトによると、ビデオアニメ作品は第1巻が29歳までの1時間10分、第2巻が29歳から34歳までの1時間20分、第3巻が35 歳から40歳の1時間50分、第4巻が40歳から60歳の1時間50分、第5巻が60歳から80歳の1時間35分、第6巻が80歳からの1時間45分。DVDの販売もサイトで行っているが、各巻が7000円と高額で、しかも第1巻だけは品切れなのか販売商品リストにない。ヤフーオークションでは、別巻「王舎城の悲劇」を加えた全7巻が7万6666円(税0円、送料別)で出品されている。

アンフォーレ1階ホールで開催の上映会

次回上映会の案内

 安城市の上映会は、2月9日と2月16日に安城市民会館の3階会議室と2階講座室で開催する。いずれも午前10時からと午後1時からの2回行い、2月9日は朝が第1巻の前半、午後が後半、2月16日は午前が第2巻の前半、午後が後半となっている。ビデオ作品では第1巻の収録時間は1時間10分、第2巻は1時間20分なので、そのまま上映するなら2回に分ける必要はない。何か別の講習も組み入れる計画なのだろうか、全ての回が無料となっているので、通常の映画上映会ではないような気もしてくる。

 ちなみに、アニメ映画『歎異抄をひらく』上映会は入場料が千円だった。新聞の折り込みチラシが入ったこともあり、夫婦や子供連れの参加者などもあり、宗教団体主催という雰囲気はあまり感じられなかった。しかし、配布された資料の中に入会特典付きの仏教通信講座サンプル版が入っており、映画上映会が親鸞会の主力事業となってきている通信講座の受講者拡大を図る手段の一つともなっていると思われた。

安城コロナワールドでベッソン監督『ドッグマン』を

     安城市の複合娯楽施設「安城コロナワールド」にあるシネマコンプレックスで、リュック・ベッソン監督のアクション映画『ドッグマン』を観た。同シネマでは「重低音×振動シアター」大きく宣伝しているが、たまたまドッグマンがこの設備をそなえスクリーンで上映されていた。このため、安城コ...