2022年10月11日火曜日

アンフォーレで新美南吉夢記念祭


 安城市御幸本町のアンフォーレでは10月8、9日の両日、開館5周年記念、安城市制施行70周年記念事業「新美南吉夢記念祭」を開催した。新美南吉は半田市出身で、記念館も半田市にあるが、24歳の時に県立安城高等女学校に教師として赴任、5年間安城市で暮らし童話集も出版した。今回の夢記念祭は、“南吉が過ごした昭和の安城”をテーマに、エントランス、ホール、広場などで様々なイベントを繰り広げた。

 広場や御幸本町西交差点周辺には昭和の雰囲気が漂う祭り屋台約80店舗が並び、エントランスには南吉グッズや南吉にまつわる菓子などを即売するマルシェを設置。さらに広場のステージではクラシックコンサート、昭和の名曲のエレキバンドコンサートなど実施。また、ホールでは謎解きシアターや新美南吉紙芝居を上演、朗読会、ピアノコンサートなども行った。このほか、9日には近くのへきしんギャラクシープラザで南吉市民ミュージカル「明日がみんなをまってゐる」を有料で開催した。

広場の仮設ステージで演奏するエレキバンド

アンフォーレ横の歩道にも祭り屋台

道路を挟んだ市営駐車場側にも屋台

 よくこれだけ集めたと感心するほど祭り屋台が並んでいた。しかし、「昭和の安城にタイムスリップ」とチラシに記載しているような雰囲気ではなく、「トルネードポテト」、「クレープ」、「アップルキャンデー」など南吉の暮らした昭和10年代にはあり得なかった食べ物の屋台が大半で、しかもどの装飾も現代的けばけばしさ。子ども向けの遊戯の屋台も金魚すくい、射的ではなく、「缶おとし」、「ふうせん割り」、「スーパーボールすくい」など現代的なものになっていた。さらに、ちょうど訪れた時にステージでベンチャーズスタイルのエレキギターバンドが演奏していたが、昭和の雰囲気ではあるが、南吉時代とはちょっとかけ離れていた。どこに“南吉が過ごした昭和の安城”があったのか、個人的にはちょっと疑問を感じた。

中日新聞に掲載された予告記事




 

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