トヨタ自動車グループのアイシン(本社刈谷市)は、JR三河安城駅前の安城工場を移転、跡地にアリーナ機能を備えた多目的交流拠点を設置すると発表した。11月26日付の中日新聞朝刊に掲載されたもので、プロバスケットボールチーム「シーホース三河」のホームアリーナとして使用するほか、様々なスポーツイベントやコンベンションなどにも活用していく。新幹線三河安城駅は降りたことがない駅ランキング(乗りものニュース)で1位を獲得、駅前には商店街もなく人通りも少ないが、アイシンアリーナができれば駅前が一変する可能性が出てきた。
スポーツ庁のホームページには、令和3年度スタジアム・アリーナ先進事例成果物として、アイシン多目的交流拠点(仮称、シーホース三河)のPDFがアップされている。その事例紹介では、「行政や地域コミュニティ、地域企業との理解を深めアリーナによる新たなまちづくりを推進したい」として、次の事業ビジョンを挙げている。1)スポーツ=シーホース三河の新たなホーム、様々な国際・公式大会での使用、一日中楽しめるスポーツ観戦・様々な夢を実現。2)街づくり=安城市「都市再生整備計画」と連携、西三河の交流を促進させる拠点、マチナカウォーカブル推進事業と連携した動線形成。3)鉄道と幹線道路が隣接、公園などとの有機的に連携、周辺住宅地へ高質な住民サービスの提供に貢献。(上のイラストもPDFに掲載)
商店のほとんどない三河安城駅周辺 |
PDFによると多目的交流拠点の開業時期は2026年秋。コロナ感染症の影響で計画が中断していたが、今年4月に計画を再スタートした。メーンアリーナは客席規模5000人以上で、サブアリーナにはバスケットコートとシーホースのクラブハウスを併設。また、20人収容の会議室10室(可動間仕切り)、300人収容のクラブラウンジなどを設ける。このほか、周辺で増加しているオフィスワーカーを対象とした物販計画(ランチ需要、帰宅時の飲食需要)も策定していく。
アイシン安城工場の移転先は、国道23号線に接する整備中の榎前工業団地。中日新聞によると新工場は2023年に着工、24年度中の稼働を目指している。工業団地内に約10万平方メートルの用地を取得しているといい、家庭用燃料電池や温水洗浄便器などを製造する計画。
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