安城市は昨年10月、「三河安城で定刻以上に滞在」のポスターを新幹線三河安城駅に掲示した。そして、ツイッターに「『この電車は三河安城駅を定刻通りに通過しました』。このアナウンスで名古屋駅がもうすぐだと認識するお客さん、多いですよね。でも、三河安城駅は『定刻通りに通り過ぎるだけ』の駅じゃありません !! 定刻を過ぎても滞在したい駅に変身中」と書き込んだ。この自虐的なPR作戦が功を奏したのか、その後、日刊紙に三河安城駅が次々と取り上げられ、今年7月にはメ~テレの朝の情報番組(ドデスカ!)で放映された。
この「三河安城で定刻以上に滞在」のポスターはもう外されているものと思っていたが、新幹線三河安城駅に行ってみたら改札口前の柱にまだ張られていた。昨年10月のツイッターでは「ポスターをホームに掲示して新幹線の乗降客に猛烈PRします」と書いているが、現在でもホームにもポスターがあるかどうかは分からない。もし現在も掲示されているとしても、こだまに乗っている時は通過を知らせるアナウンスはないので、利用客にとっては意味不明のポスターかもしれない。
駅前に市内の観光地を紹介するパネル |
5月19日付の日経新聞デジタル版では、アナウンスについて「名古屋駅まで約10分になったタイミングで流れる。JR東海によると、直前の停車駅から間隔が空いているため注意喚起するのが目的で、いつ始まったかは不明という。三河安城駅は地元の要望でできた駅で、開業を機に市が周辺の区画整理事業を進めた。ただ駅周辺に飲食店は少なく、全国的に有名な観光地もない。市関係者が『降りたことはないが、車内放送で多くの人が知っている謎の駅だ』と自嘲気味に話すように、どう人を呼び込むのが課題となっている」と記載している。
メ~テレの7月20日付「ドデスカ!」ウェブでは、新幹線の「影が薄い駅」、「降りたことのない駅」ランキング(乗りものニュース)で三河安城駅がダブルで1位になったと紹介。「実際に行ってみると、人影はまばら。市民も、(ランキングに)ショックだけど納得」として、「定刻通り通過」のフレーズを逆手に取ったポスターが鉄道ファンを中心に人気になっていると報道している。ちなみに、新幹線の降りたことがない駅ランキングの2位は新富士、3位は岐阜羽島。
在来線の駅はちょっと離れた場所に |
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