多くの町内会が自治体に依頼されて集めている赤い羽根共同募金などの募金について、静岡県磐田市では「募金袋を活用して募金を呼びかけるなど、強制的でない募金方法で行いましょう」と呼びかけている。同市の「自治会長コミュニティハンドブック」には、募金に応じるかどうかは「各個人の思想・心情に大きく左右されるものであり、自治会員の任意の態度、決定を十分に尊重すべき」と記載。しかし、安城市では市からの依頼事項や各種申請事項をまとめた資料「町内会長ノート」で、わざわざ各種募金のとりまとめを依頼している。
この件について昨年2月に安城市に問い合わせてみた。その結果、町内会長ノートの募金とりまとめ依頼のページの下に「募金は任意です。募金方法に疑義が生じた場合は各町内会でお話し合いください」の注意書きが記載された。ただし、その注意書きだけが変わっただけで、町内会へのとりまとめの依頼は何ら変わらず、強制的に募金を行っていた町内会は募金活動を継続したままである。いったい安城市の行政はどうなっているのだろうか。
昨年2月の安城市からの回答は次の通りで、募金のとりまとめを担当している安城市社会福祉協議会と市公園緑地課に確認して、回答したという。特に問題となるのは、募金のとりまとめ依頼に関して各町内会ごとの「目安額」を設定して伝えていること。市では「目安額」と柔らかい言葉を使っているが、町内会では「目標額」と考えて、募金を選択制にできない理由にしている。つまり選択制にすれば市の設定する目標に到達できないというわけである。
(1)社会福祉協議会の依頼する募金について
町内会長ノートに記載されている募金の内、社協(社会福祉協議会)一般会費、社協賛助会費、日赤(日本赤十字社)社資、赤い羽根共同募金、共同募金歳末たすけあい募金が、町内会・自治会に依頼している募金になります。これらは各町内会・自治会が募金の取りまとめ後、直接、社会福祉協議会に入金しています。強制するものではありませんので、募金額に指定は無く、また安くなるという話もありません。ただし、募金の使いみちを示した上で、各町内会・自治会に「目安額」をお伝えし、ご協力をお願いしています。
(2)市公園緑地課の依頼する募金について
町内会長ノートに記載されている募金の内、緑の募金が町内会・自治会に依頼している募金になります。こちらについては、家庭募金の取りまとめを町内会・自治会に依頼し、町内会で集めていただく家庭募金や企業募金、学校等の募金を、公園緑地課に事務局を置く安城市緑化推進委員会で取りまとめ後に、愛知県緑化推進委員会に送金しています。県で取りまとめた後に、募金額の8割ほどが緑化推進のための交付金として市に交付されています。募金額については目標額を定めてはいませんが、集めた募金額の70%以内で町内会緑化事業の補助金を交付しているため、意欲的に募金に取り組んでいただいています。
なお、町内会・自治会における募金の取りまとめ方法については、市では把握しておりません。本市としても、募金の集め方については各町内会・自治会内で話し合っていただきたいと考えておりますので、ご指摘いただきましたとおり、次回の町内会長ノートの更新時に、募金は任意である旨と、疑義が生じた場合は総会や役員会などで話し合っていただきたい旨を記載させていただきます。
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