安城市教育委員会の『歴史の散歩道』では、福釜・神明神社は永正13年(1516年)に松平親盛(ちかもり)によって創建されたとしている。この松平親盛は初代福釜城主で、近くにある宝泉院そばの松平墓地には、初代、2代、3代の松平・福釜城主の墓が五輪塔形式で並んでいる。高棚・神明神社に比べると規模は小さいが、なかなか歴史のある神社と言える。神社に保存されている相撲土俵4本柱は、江戸時代の勧進相撲の土俵上で組み立てられる櫓(やぐら)で、全国的にも貴重なものという。
愛知県神社名鑑によると、境内の敷地は1千125坪。境内社として御鍬(おくわ)神社、若宮八幡社があり、それぞれ明和4年(1767年)、天文9年(1540年)の創立で、文化元年(1804年)に同神社に移った。現在の社殿は傷みがひどかったことから、1990年に建て替えられた。
神社は町内会の各組持ち回りの総代4人、宮係(各組から1人選出)で運営。常駐の神職はいないので、実質的には高棚・神明神社同様に町内会が神社運営を支えていることになる。通常期は社務所などは無人状態で、周りには駐車場もなく、ほとんど訪れる参拝者はいない。
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