2022年4月24日日曜日

安城市制施行70周年企画展「安城太郎満70歳」

 

 5月5日で安城市は市制施行70周年になる。これを記念して安城市歴史博物館では、4月9日から6月26日まで市制施行70周年記念企画展「安城太郎満70歳」を開催している。企画展では、擬人化した「安城太郎」の眼を通して、新聞やポスター、写真などの資料で安城市の移り変わりを紹介している。と言っても、歴史博物館1階の一部を使った小ぢんまりした展示会で、観覧無料、館内撮影自由となっている。ただし、撮影した写真画像はSNSでの使用不可という但し書きがあり、残念ながらこのブログでは掲載はできない。

 企画展の案内チラシによると、安城市の始まりは碧海台地に明治用水が通ったことで一大農業生産地となったのことと、東海道本線に安城駅が開業したことが発端。安城駅は農産物の集荷地となり、加えて農業関連施設や製紙工場が進出したことで市街地が形成され、碧海台地上で産業・経済の中心的な地位を獲得したという。昭和27年(1952)5月5日、愛知県で13番目の市として市政が施行された。当時の人口は約3万7千人、面積は39.95k㎡。「その後、3度の合併を経て面積は3.2倍となり、名古屋の衛星都市のという好立地もあって、世帯や人口も増加の一途をたどり、市の財政も大幅に拡大した」。

  農業以外の産業として、企画展パンフレットによると戦前から繊維産業が盛んで、1951年には倉敷紡績安城工場が設立、1955年には第3工場が完成し綿紡織業で全国最大の工場となった。このほか、モーター製造の牧田電機(現マキタ)が工場疎開を兼ねて1945年に移転。1960年の工場誘致条例を機に自動車部品製造の豊臣機工、ミシンや編機製造の愛知工業(現アイシン)安城工場、井上護謨工業(現イノアック)などが進出してきたという。

 また、高度成長期には大型スーパーの進出も相次ぎ、1973年7月に市役所前にダイエーがオープンした。このほか、西川屋安城センター(のちのユニー駅前店)、新安城プラザ(現アンディ)、サンテラス安城ができ、この4店舗で市内小売販売額の23%になると言われた。ただし、ダイエー(1993年にトポスに転換)は1998年、ユニー駅前店は2003年、サンテラスは2015年にそれぞれ閉店。1996年に開業した西友を中核としたザ・モール安城も2020年に閉店し、イトーヨーカドーのある新安城駅前、アピタ南安城のある桜井町以外は大型商業施設の空白地域となっている。

安城市市制60周年のパンフレットから

安城市の人口、世帯数の推移

会場に掲示の「安城市の統計」に基づいた表をアレンジ、1996年から2009年は省略




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