神社として最も多いのは八幡神社や八幡宮、若宮神社など八幡信仰に関わる神社で、宗教学者島田裕巳氏によるとに全国に7千817社もあるという。明治航空基地の滑走路が走っていた根崎町の根崎八幡神社もその一つで、誉田別命(ほむたわけのみこと=応神天皇)を祭神として、東京・富岡八幡宮の分霊を祀っている。令和4年3月時点で731世帯と東端町より一回り小さい根崎町の旧村社であり、境内には津島社、秋葉社、稲荷社、さらに護国社も並んでいる。
本殿は平成27年1月に市指定有形文化財建造物に指定、文化財解説板も設置されている。それによると、神社の起源は寛永15年(1638)に津島牛頭天王社の分霊を現境内北の山中に小さな祠を建てて祀ったことに始まり、元禄7年(1694)に領主だった松平正基の江戸居所の近くにあった深川八幡(現富岡八幡宮)の分霊を境内内に祀り、津島社も境内に移して根崎村鎮守社・八幡宮としたといわれている。本殿は一間社流造、柿葺(こけらぶき)の建物で、覆殿の中に納められている。建立は寛保4年(1744)ごろで一間社流造の本殿としては市内最古のもの。
境内の面積は1千36坪。公民館・町内会前に鳥居が設けられ、そこから民家の間を通って伸びる舗装された参道の先に境内はある。社殿は傷みが激しかったことから平成19年に造営委員会を設立、本殿改修、覆殿、幣殿、拝殿の建て替え工事に着手、その後、稲荷社、社務所も再建した(平成21年11月の記念碑に記述)。1992年発刊の愛知県神社名鑑によると氏子数は430戸。
町内会の入る公民館前に鳥居と参道 |
平成21年に建て替えられた拝殿 |
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