公園の周りに1号棟から73号棟までのビル群が並ぶ知立団地は、約1960戸の住民の6割以上を外国人が占め、その大半がブラジル人ということでよく知られる。団地内には知立東小学校があるが、朝日新聞は2019年2月デジタル版で新年度の同校新入児童49人中41人が外国籍になる見込みと報道した。もちろん、知立団地は知立市にある。ただし、安城市住吉町のカトリック安城教会から車で5分くらいの至近距離で、安城警察署は知立市も管轄地区としている。
知立団地は1966年に日本住宅公団が造成した賃貸住宅で、現在はUR都市機構が管理している。知立市の調査によると、知立団地の位置する昭和6、7、8、9丁目の総人口は2021年4月で3976人。このうち外国人市民の人口は2576人で、割合は63.3%と団地内に住む市民の6割以上が外国人。ちなみに、知立市全体で外国人の人口は5263人で、最も多いのがブラジル人の2476人。続いて多いのがベトナム人720人、フィリピン人702人、中国人447人、ベルー人270人。圧倒的に多いブラジル人は5年前に比べて221人増加したが、ベトナム人はさらに上回る503人も増加している。
現在、団地は建物の外装工事中で、すでに工事を終えた建物はマンション風のすっきりした外観に変わっている。昔のブログを見てイメージした団地風景とは、大きく異なっている。ただし、団地の中央部にある商店街は昔のイメージを引きずっている。スーパーのにぎわい市場マルスはなぜか外側をテントで覆っており、その中を覗くと通路まで商品が山積み状態。明るい店舗は郵便局と外国支線労働者支援機関スタートアイズの事務所で、スタートアイズには仕事の相談に来る住民も多いようだ。このほか、知立市多文化共生センター「もやいこハウス」があり、NPOが外国人児童の放課後学習支援などに利用しているという。
目につくのは駐車場やゴミ集積場などの注意書きは日本語にポルトガル語が併記され、資源ごみの日、不燃ごみの日の分類図も詳しくポルトガル語で記されていること。犬・猫禁止も貼り紙もポルトガル語が併記。どこにも英語の併記はないので、団地内は日本語とポルトガル語しか通じない世界のようだ。
団地中央の商店街、右正面にスーパー |
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