安城市に住む外国人は8千090人(2019年末)で、最も多いのがブラジル人の2千339人。二本木町から分化した美園町の県営依佐美住宅は、これらブラジル人が多く住み、車通り沿いにはブラジル食品スーパー「Ponto Brasil」もある。敷地には6・10階建て、11階建てなどの建物が並び、大規模マンションのような雰囲気である。当初は昔ながらの団地スタイルだったが、平成16年から建て替えが始まり、現在は全ての建物が一新されている。川沿いには広い駐車場があるが、「駐車場や道路では遊ばないで」「迷惑駐車等はやめましょう」などの日本語の上部に、ポルトガル語の注意書きが印刷されており、いかにブラジル人が多いかが分かる。
二本木町誌によると、県営依佐美住宅は昭和41年(1966)12月の東刈谷駅の開業に伴って、駅北側300メートルの二本木地内(その後美園町に分町)に建設されることになり、工事が始まった。敷地面積6万8200平方メートルに2階建て67棟、4階建て2棟、5階建て7棟の建物を造り、収容世帯数751を計画。「建築開始から僅か2年半後の昭和45年10月には、世帯数729戸、人口2352人と当時の二本木町の世帯数の2.5倍の団地が誕生、二本木町で一番の繁華街となった」。その後、建物の老朽化が進んだことから建て替えが行われ、平成24年までに6・10、9、11階建て4棟、4、6・8、6・10、11階建て4棟に更新。県営住宅の資料によると総世帯数は438戸。
この 依佐美住宅の南側に5階建て建物2棟で構成する県営美園団地があるが、ここは依佐美住宅の2階建て60戸(低所得者用)を取り壊した跡地に建築したもの。県営住宅の資料によると、平成9年度から11年度かけて5階建て住宅2棟59戸を整備、22.52畳から35.39畳にと住宅面積を向上した。依佐美住宅の敷地内には依佐美住宅集会場の建物があり、美園住宅を含めた依佐美・美園住宅町内会の事務所が入居している。
スーパーとして依佐美住宅のすぐ北にアオキスーパー刈谷店があるが、南側の車通り沿いにブラジル食品スーパー「Ponto Brasil」、アジア食材店「ASIA55フードサービス」も営業。特にPonto Brasilは売り場面積が広く、肉、加工食品、パン、菓子・飲料水など様々なブラジル食材が揃い、弁当まで置いていることから、遠方から買い出しにくる顧客も多いようだ。ASIA55フードサービスはベトナムの国旗を掲げており、ベトナム食材が多いようだ。
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