安城市が発祥の『甘ひびき』、糖度が高く美味しいと評判の梨をブランド梨に押し上げたい⏤。安城市では行政や地域が抱える課題を、スタートアップと市職員が協働で解決する「アーバンイノベーション安城」に取り組むことになり、8月5日に事業者向けのオンライン説明会を開催した。課題は4件で、応募の締切日は8月21日。4件の課題の一つが甘ひびきのブランド化で、他産地での生産が拡大する中で発祥の地としてのブランド確立が農業の盛り上げにも繋がるとして多数の課題解決策の応募を呼びかけている。
発表資料によると、安城市で生産される農産物の中でも代表する特産品として「安城梨」があり、生産される品種は6種類あり、甘ひびきは市内の梨農家が品種改良したもの。糖度が高くて甘いことが特徴で、さらに生産数が少なく出荷時期も限定されることから、巷では幻の梨とも呼ばれている。しかし、品種登録から10年経って苗木が全国に広がり、元祖のブランド価値が薄れてしまうという危機感が生産者の間で募っている。対策がいろいろ話し合われたが、どのようにPRしたらいいのか、ブランド化に関する決め手がなく、苦慮している状況という。
JAあいち中央梨部会では7月下旬に甘ひびきの出荷を開始したが、今年の出荷量は15.2トン
の予定。でんまぁと刈谷南、安城西部、安城北部、道の駅デンパーク安城の4店舗を中心に販売。大玉で糖度が高く、産地発祥の品種であることから、地域の人気の贈答品となっており、2017年からは安城市のふるさと納税制度の返礼品になっている。
なお、安城市の農業従事者は平成7年が7464人で、同27年が3063人。20年間で半分以下に減少しているが、特に梨農家の担い手不足は深刻な課題となっている。JAあいち中央梨部会によると部会員はわずか83人で、このうち甘ひびき栽培農家は49人。市内の農業従事者が減少しているのは地域に住んでいるとよく理解できるが、それにしてもこれほど少なくなっているとは驚きだ。周りを見ると水田の稲作はほとんどすべて営農組合に委託しており、小さな畑で趣味程度の野菜作りしかしていない家が大半である。
8月10日に販売されていた安城梨は幸水だった |
でんまぁと安城西部店の写真を入れてみた。(k)
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