旧三河鉄道の名鉄三河線は平成16年(2004年)3月末に碧南駅(大浜港駅から昭和29年に改称)と吉良吉田駅間が廃線となり、78年の歴史を閉じた。このうち、碧南市の碧南駅から玉津浦駅、棚尾駅、三河旭駅までの軌道敷地を活用して、鉄道をモチーフにした遊歩道「碧南レールパーク」が設けられている。残念ながら西尾市内の中畑、三河平坂、三河楠、寺津、西一色、三河一色、松木島の各駅はホームの跡もなくなっているが、碧南レールパークでは駅の面影を残したホームの形が再現されている。
碧南レールパークは、大浜臨海線大浜口駅の位置した大浜口広場をエントランスにして平成30年3月にオープンした。さらに令和3年末からは大浜口広場から碧南駅まで遊歩道がつながった。総延長は140メートル加わり約2.4キロメートル。これに先立って碧南駅も駅舎を建て替え、平成2年9月からは駅舎と一体となった待合室も利用できるようになった。レールパークの用地は碧南市土地開発公社が名鉄から3億円で購入した。面積は33,104平方メートルで、旧三河旭駅周辺は一部定住促進のため売却したという。
碧南市内の廃線となった名鉄三河線の3駅 |
碧南駅まで伸びた遊歩道 |
右側に貨物の引き込み線がある旧玉津浦駅 |
旧三河旭駅の先は矢作川でその先は西尾市 |
レールパークの大浜口広場には、三河鉄道、名鉄三河線の歴史を振り返るパネルや、車輪とレールなどのモニュメントがある。ここのパネルには旧大浜口駅とあるが、同駅は貨物専用の大浜臨港線の堀川に面した駅。掲示されている地図の通り本線の南西にあったはず(大浜港駅からは0.4キロメートル)で、レールパークでは支線が南東に伸びており、この点は意図がよく分からない。隣の旧玉津浦駅は海水浴場の名前がついた駅として知られ、ここにも玉津浦臨港線という貨物輸送の引き込み線があった。
一番広い最後の三河旭広場には東西に長く伸び、地元小学生のアイデアを基に開発したオリジナル遊具や健康遊具などが設置されている。また、実際の軌道を使ったモニュメントも設置され、廃線となり行き止まりであると知らせている。
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