2022年11月16日水曜日

幸福の科学知立安城支部は知立市牛田町に


  宗教2世の素顔を描いたノンフィクションコミック『「神様」のいる家で育ちました』が文藝春秋から発刊され、宗教2世たちが世間とは随分と異なる生活を送っていることが垣間見られる。同作品は集英社のウェブサイトで連載されていたが、第5話のアップ後に宗教団体の抗議を受けて連載中断、そして全話公開停止となった。10月10日、文藝春秋が第6、7話も新たに加えて単行本を発刊した。この第5話は幸福の科学を取り上げたもので、抗議した宗教団体も幸福科学だった(11月5日付朝日新聞読書欄の書評は「某宗教団体」としているが、幸福の科学ウェブサイトには抗議文が掲載されている)。


 幸福の科学は1986年に大川隆法が設立した新宗教で、歴史上の偉人、宗教家などの霊言を集めた出版物による布教スタイルが特徴。2009年には政党の幸福実現党を結成、衆議院選挙に大量の候補者を立てた。「教祖の大川は、東京大学の法学部の出身ということもあり、当初の段階から政治的な発言をくり返していた。その主張は右派的なものだが、移民を容認したり、独自の憲法では大統領制の実現を主張したりするなど、従来の日本の宗教右派とは異なる傾向を示していた」(角川選書の島田裕巳『日本の新宗教』から)。

 安城市に幸福の科学の教団施設はないが、市内に接する知立市牛田町に「安城」の名前も加えた知立安城支部が設置されている。安城市の周辺には刈谷支部、岡崎支部、西尾支部、豊田支部があり、西三河でかなりきめ細かく教団施設を設けているようだ。知立安城支部は名鉄牛田駅の北東部の静かな住宅地にあり、細長い敷地の奥に真っ白い平屋の教団施設を構えている。施設につながる三叉路の角にある空き地の茂みには幸福実現党のポスターが置いてあり、横の住宅には機関誌に連載している教祖の言葉を掲示、住宅地の中にちょっと違和感のある雰囲気を漂わせている。

静かな住宅地のただ中に知立安城支部

支部につながる茂みに幸福実現党ポスター

機関誌の連載の大川隆法のことばを掲示

 なお、『「神様」のいる家で育ちました』の著者の菊池真理子は、母親が熱心な創価学会信者だった宗教2世。第7話は著者自身の子ども時代の生活を振り返り、「あとがき」としてウェブサイトでの連載中止に至ったこと、「うちはホラ何があってもビビらないから」と文藝春秋から声がかかり単行本として復活できたこともコミックで描いている。







 

 

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