2022年11月18日金曜日

こんなにある安城市内の新宗教教団施設3


  神道系の天理教は創価学会に次ぐ勢力を持つ新宗教で、本部は奈良県天理市にある。全国に1万以上ある教会は、本部直属の大教会とその下部組織の分教会で構成されている。愛知県内では大教会は名古屋市、小牧市などにあるが、 Googleで検索してみると西三河にはないようだ。しかし、分教会は西三河にたくさん存在しており、安城市内にも福釜町の安城分教会と御幸本町の花ノ木分教会と2つある。

 安城分教会はピアゴ福釜店西側、福釜町矢場の工場と田圃の間の生活道路沿いに立地。駐車場奥の教団マークを掲げた平屋建ての瓦葺き建物が教会施設であるが、その後方の平屋建て瓦葺き建物も同じ敷地内から入ることができる。さらに、入口が別に設けてある後方の2階建て瓦葺き建物、その前の簡易倉庫型建物も同じ敷地内にあり、これらすべてが安城教会施設となっているようだ。かなりの規模を誇る分教会と言える。また、花ノ木分教会は桜町交差点にあるセブン-イレブン御幸本町店の裏通りに立地。入母屋屋根の瓦葺き2階建て建物に教団マークが掲げられているが、安城分教会と比べるとかなり規模は小さい。しかも横に物干し竿も見え、普通の住宅のような雰囲気である。

安城分教会の正面の建物と後方の施設

敷地後方に2階建て建物と倉庫型施設

市街地裏通りの花ノ木分教会

 宗教学者の島田裕巳によると幕末維新期に新しい宗教が多数誕生し、天理教はその一つであるが、勢力が拡大するのは大正から昭和の時代になってからという。1908年に教派神道として公認され、戦争が起こった時に航空機などを寄付したり、志願兵の応募に積極的に応じたり、満蒙開拓団にも参加、独自の創造神話を封印して、経典も国家神道の体制に迎合するものに改めて布教を展開、信者数を急速に増大していった。

 「戦前において、新宗教のなかでもっとも規模の大きい教団で、その社会的なの影響力も大きかった。また、熱狂的な布教活動を展開したことで、社会からの反発も大きく、さまざまな形で天理教批判がくり広げられた。戦後になると、創価学会などより新しい新宗教の教団の方が活発な布教活動を展開したため、天理教にはさほど注目が集まらなかった。また、厳しい批判も受けなくなった。それだけ、天理教は日本の社会に定着したと言えるが、活力を失うことで将来の発展は見込めない状況にある」(島田裕巳『日本の10大新宗教』)。

 なお、Google検索では安城市内にもう一つ、六ツ美分教会という天理教の教団施設も出てきた。名鉄南桜井駅から2キロほど南下した藤井町西山の小さな集落にあるようだ。ストリートビューに写っている建物は古びた住宅だが、正面の壁に教団マークは付いている。
 

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