東洋経済は1993年から毎年「都市データパック」を発刊し、全国812市区の「住みよさランキング」を発表しているが、2022年の総合1位は東京都武蔵野市で、2位は福井市だった。愛知県では長久手市が9位、名古屋市が14位、みよし市が26位、日進市が42位、大府市が43位で、西三河では刈谷市が59位、碧南市が90位、安城市が139位、豊田市が236位、岡崎市が309位、知立市が370位、西尾市が395位、高浜市が501位となっている。
安城市のランキングは2020年に70位だったのに2021年に97位、2022年には139位に後退したが、順位が下がった原因について昨年12月の市議会で質問があった。先ごろ発行された「あんじょう市議会だより」に掲載されたもので、神谷清隆議員が質問したという。安城市からの回答は「(住みよさランキングの)指標は安心度、利便度、快適度、富裕度の4項目で構成されており、安城市は快適度が下降している。快適度が下降した要因は、転出入人口比率が減少したことが影響したと考えられる」と記載。転出入人口比率は転入者数から転出者数を差し引いた数で、コロナ感染の影響で経済が低迷、雇用も減少し、人口が転出超過状態となっている。
住みよさランキングは、安心度、利便度、快適度、富裕度の部門ごとの平均偏差値での順位づけを行っている。安城市の2022年ランキングは富裕度は15位と高いが、快適度は257位で、安心度は551位、利便度は573位と低い。「低位部門の底上げが必要と感じている。安心度では犯罪抑止のための防犯対策、交通事故抑止のための歩道整備、車道の拡幅工事などを着実に行っていきたい。利便度では、大東町の民間投資による大規模小売店舗の面積増大によって、今後の順位上昇が期待できる。市としては地域の繋がりづくり、交通の円滑化対策などによって街の魅力を高めていきたい」と神谷学市長。
なお、住みよさランキングでは安城市の特徴について次のように書いている。「県のほぼ中央に位置。明治用水の完成により農業や畜産が発展、当時は農業先進都市として『日本デンマーク』と呼ばれた。市域の4割以上は耕地で、農業は稲作のほか野菜、花き、畜産などの都市近郊型の多角経営が行われている。名古屋市通勤圏として都市化が進行。近年は、豊田市と衣浦臨海工業地域に近い立地から自動車関連企業が進出し工業化も進む」。
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