先日、「正信偈に学ぶ」という浄土真宗関連の仏教講座開催の折込チラシ(上の画像)が朝日新聞朝刊に入った。主催は街かど仏教カフェとあるが、チラシのQRコードでホームページを開いてみると同カフェについて「ライフシフトを考えるべき人生折り返しにあたり、仏典等を通して生きる意味ってなんだろうと問う愛知県三河地域の社会人サークル」と記載されているだけで、どこの教団が関係しているのか分からない。また、ホームページでは講座が刈谷だけではなく、豊田市猿投コミュティセンター、同市福祉センターでも開催と記され、かなり大かがりに西三河各地で開催されているようだ。
正信偈(しょうしんげ)は親鸞の著書『教行信証』に収録の韻文で、「きみょうむりょう」で始まる。チラシによると、講座では親鸞の生涯を描いたアニメを通しての正信偈の解説も行うという。ホームページには会場として安城市民会館も記載されており、すでに同会場でも講座が開催されたものと推測される。また、イベントなどを告知するウェブサイト「こくちーずプロ」では昨年7月16日から18日までの3日間、連続講座「“なぜ生きる”を『歎異抄』に学ぶ」が安城市民会館で開催したというデータが残っていた。主催は同じ謎の街かど仏教カフェ。
安城市根崎町にある浄土真宗大谷派宝林寺のウェブサイトには、「危険です ! 名前を伏せて勧誘活動をおこなっている新宗教」のページがあり、エホバの証人、浄土真宗親鸞会、念仏宗無量寿寺を取り上げている。親鸞会は以前から三河地域で活動している新宗教で、宝林寺ウェブサイトによると昔は親鸞関連のビデオ教材を売り歩いていたが、最近は『親鸞聖人に学ぶ会』などの団体名で学習会を行ったり、映画の上映会を開いている。「この団体の特徴としては、親鸞会と名乗らないという姑息な手段をとっていることです。これは昔から一貫していて、先に挙げたビデオ販売や、学習会、頻繁に新聞広告を出す高森顕徹氏の著書を扱う1万年堂出版でも、『浄土真宗親鸞会』という名前を伏せているのです」。
講座「正信偈に学ぶ」を主催している街かど仏教カフェも、親鸞聖人に学ぶ会と同じように正体を隠した浄土真宗親鸞会と推測される。チラシに記載されている講師の肩書きに「浄土真宗学院上席講師」とあるが、浄土真宗学院は平成31年3月に開校した親鸞会の通信教育専門学校。学長の高森光晴氏は親鸞会を創設した高森顕徹会長の子息という。なぜ正体を隠して仏教講座を開催しているのか分からないが、講師の肩書きを見る限り親鸞会が関係しているとしか考えられない。親鸞に親しみを感じている人が多い三河地区の住民は注意が必要だ。
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