セブン&アイ・ホールディングスはイトーヨーカ堂の構造改革を推進するためアパレル事業から完全撤退し、2026年2月末までに33店舗の閉店を決定した。店舗は首都圏へのフォーカスを加速する計画であり、閉鎖するのは地方店舗が中心になると予想されるため、名鉄新安城駅前にある4階建て大型店舗の安城店もどうなるか分からない状況となってきた。
愛知県のイトーヨーカドーは刈谷店が2年前に撤退したことから、現在残っているのは赤池店、安城店、尾張旭店、知多店、根津店の5店舗しかない。このうち赤池店は同社ショッピングセンター「プライムツリー赤池」と一体的造りで、閉店店舗に入る可能性は極めて低いとみられる。安城店は4階建てで、売り場は1、2階の2フロアながら1万5300㎡(新偏安城市史)と市内最大級。しかし、キーテナント面積をみると1423㎡とそれほど広くなく、閉店店舗になりかねない微妙な立ち位置にあるような気がする。
安城店の開業は1997年8月で、2015年7月にリニューアルした。最近ではアパレル関係縮小の経営方針に沿って2階の紳士服売り場に洋服の青山を導入、昨年11月には1階にスーパースポーツゼビオが出店した。さらに今年1月には小型店舗だが、呉服店BANKANも1階にオープン。今後店舗が存続する場合でも、2階の子供衣料、紳士衣料、肌着・靴下、家庭用品・インテリア、1階の婦人衣料の売り場はテナントと入れ替えとなる可能性が高い。
1階と2階が売場で3、4階は駐車場 |
1階にスーパースポーツゼビオが出店 |
ちなみに、閉店した刈谷店は地下1階、地上2階建ての商業施設エルシティの地下1階と1階に出店していた。このエルシティは昨年4月に「ルビットタウン刈谷」としてリニューアルしたが、店名はバローが運営する商業施設名で、もちろんキーテナントは地下1階に出店したバロー。イトーヨーカドーからキーテナントが替わると共に、地元主導型で開発された商業施設自体の運営も替わったわけだ。1階には刈谷市初の無印良品、2階にはエディオンとダイソーが出店している。安城店も一気に商業施設自体の運営が変わる可能性もあると言える。
(注)安城店のキーテナント面積はオープン時のもの。その後、もう少し増えているかもしれない。
リニューアルオープンしたルビットタウン刈谷
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