名古屋市内で単館ミニシアターが消えつつある。3月23日で開業20周年迎えた東区の「名演小劇場」が閉館、7月28日には千種区の「名古屋シネマテーク」が閉館することになった。いずれも来館客数の減少、収益の減少によるもので、愛知県のミニシアター文化は風前の灯火になってきている。このような中で、西三河唯一のミニシアターとして2スクリーンを持つ刈谷日劇が次々と内外の話題作を上映、注目を集めている。
6月2日から15日まで地元刈谷市出身の前田直樹監督の「マリッジカウンセラー」を再上映すると共に、ウクライナ戦禍のドキュメンタリー映画「マリウポリ7日間の記録」、アカデミー賞男優賞受賞作「ザ・ホエール」などを上映。6月16日からはカンヌ国際映画祭75周年記念大賞受賞作「トリとロキタ」、シャルロット・ゲンズブール主演「午前4時にパリの夜は明ける」、ベルリン国際映画祭金熊賞受賞のドキュメンタリー映画「アダマン号に乗って」、6月23日からは阪本順治監督の時代劇「せかいのおきく」、6月30日からはカジノ誘致阻止のドキュメンタリー映画「ハマのドン」などが予定されている。
ウェブサイトによると刈谷日劇は1954年に洋画専門映画館として開業、1971年5月に現在の愛三ビル5階に移転した。2012年から単館系ミニシアターとして営業しているという。大きいスクリーン1が77席で、スクリーン2は55席。どこか懐かしい昭和の雰囲気に包まれた場内で、スクリーンがちょっと小さい気もするが、映画が始まって仕舞えばそれほど気にならない。ビルの階段周りには公開中と近く公開の映画のポスターが張り巡らされている。
ビル5階にある刈谷日劇の入口 |
77席のスクリーン1 |
話題作のポスターが並ぶ |
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