2023年8月7日月曜日

朝日町の岡菊苑は解体、15建てマンション建設へ

  

 安城市朝日町の初代安城町長・岡田菊次郎宅「まちのえき岡菊苑」が3月で閉苑、家屋は不動産業者の管理物件となっていたが、「安城七夕まつり」の期間中に前を通ったら後ろの住宅、塀も含めて全て取り壊されていた。正面に立っている開発事業計画のお知らせの看板によると、鉄筋コンクリート造り15階建ての分譲マンションが建設される。朝日町商店街には低層の商店や飲食店ビルが並んでいるので、完成すれば15階建て高層マンションはかなり目立つランドマークになるとみられる。

 マンション開発を手がけるのは、東京・丸の内に本社を構える不動産関連企業のオープンハウス・ディベロップメント。新築戸建て住宅開発、マンション開発などを行い、名古屋市にも支社を持つ。朝日町の立て看板によると、事業区域の面積は1186平方メートル、建築面積553平方メートル、延べ床面積6008平方メートルで、84戸が入居する予定。建築期間は今年11月1日から令和7年7月31日まで。

裏通りから見ると表札付き門柱だけ残っている

朝日町商店街から覗いた岡菊苑解体現場

 1867年に生まれ、1962年に死去した岡田菊次郎の自宅は碧海郡きっての穀屋となった父親が1917年に店舗も兼ねて建てたもの。朝日町商店街の中心通りにあり、安城市街地で唯一の古い瓦葺き木造建築物とも言われていた。閉苑前の3月1日から15日まで一般開放され、建物保存の署名も行われたが、土地、建物は予定通り売却がされて開発計画が具体化されたものとみられる。中日新聞によると、安城市議会で3月8日に岡菊苑保存についての質問があり、「取り壊しが予定されていると聞いているが、移築を含めた保存は経費、期間の面から断念せざるを得ない」という答弁があった。

 安城七夕まつりでは、飾り付けコンクールで交流都市賞を受賞した「築山さん家のたこ焼き屋さん」の装飾の中で「ありがとう~岡菊苑」の展示も実施。岡菊苑の跡地とはちょっと離れた場所だったが、同じ朝日町商店街の中で木造建築の岡菊苑の外観、室内の柱時計やかつて開かれたイベントなど、懐かしい写真やイラストが展示された。

安城七夕まつり「ありがとう~岡菊苑」展示




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