2023年5月29日月曜日

刈谷市のごみステーションは「自治会未加入でも利用できる」

 

 刈谷市では大政翼賛会の歴史から決別しようという思いがあったのか、町内会の名称は使わず、市内にある町を区域にまとめて23の自治会を設けている。81もの町内会が活動を行い、しかも事務所のない小規模なところも混在するなど、戦前、戦中からの組織がそのまま引き継いだ形の安城市とはかなり様相が異なる。会費も2番目に大きい一ツ木自治会で年間3千円(他に入会金千円)と、年間2万円近い安城市農村部より格段に安い。

 ただし、刈谷市の自治会でも組織的には下部組織として組、班などが連なり、安城市の町内会と大きな違いがない。また、自治体の活動も情報提供活動、環境美化活動、防災活動、親睦活動、交通安全・防犯活動、住民福祉活動とあり、安城市とほぼ同じ。このうち、環境美化活動でごみステーションの清掃・管理があがっているが、これについて担当の市民協働課に問い合わせたところ、電話の向こうでウェブ上の安城市市民の声を閲覧しながら、「刈谷では自治会未加入者もごみステーションは利用ができる」と強調していた。

 刈谷市中央図書館近くでごみステーションを見たら、公園の横にカラス避けネットがかかっているところだった。また、歩道の上にカラス避けネットがまるめられていたが、このネットを広げてごみ袋を入れるとごみステーションになるわけだった。ネットも各地区の要望に応じて刈谷市が無償配布しているという。ほとんど経費のかかっていないごみステーションを見ると、市民協働課の言葉「自治会未加入者も利用できる」が何となく納得できる。



2023年5月26日金曜日

不動産業者管理物件となった朝日町の岡菊苑

  

 初代安城町長・岡田菊次郎宅を活用した「まちのえき岡菊苑」が3月で閉苑したが、家屋はすでに不動産業者の管理物件となり、立ち入れないよう白いフェンスと覆いで塞がれている。1867年に生まれ、1962年に死去した岡田菊次郎の自宅は碧海郡きっての穀屋となった父親が1917年に店舗も兼ねて建てたもの。朝日町商店街の中心通りにあり、安城市街地で唯一の古い瓦葺き木造建築物とも言われている。閉苑前の3月1日から15日まで一般開放され、建物保存の署名も行われたが、その後署名活動が盛り上がった様子はなく、土地、建物は予定通り売却が終了、近く開発計画が具体化されるとみられる。

 閉苑前の岡菊苑一般開放は、交流の場の運営を担ってきたボランティアグループが多くの人々に築100年以上の貴重な建物を見てもらおうと開催した。「入ってすぐの土間には、昨年9月に発刊された菊次郎の生涯を分かりやすくまとめた冊子『安城のまちを創った男 岡田菊次郎』の原画パネルなどを展示し、所蔵品や中庭、茶室も見学できます」(2月24日付安城ホームニュース)。土間に接する畳敷き小部屋には帳場格子、小机、帳場箪笥、金庫が並べられ、その奥に掛け軸、写真、陶器などの所蔵品が展示されていた。

 中日新聞によると、安城市議会で3月8日に岡菊苑の保存についての質問があり、「取り壊しが予定されていると聞いているが、移築を含めた保存は経費、期間の面から断念せざるを得ない」という答弁があった。土地、建物を取得した不動産業者の開発計画に、築100年以上の古い木造建築物の保存を期待するのは無理であり、貴重な文化が安城市から一つ消えしまうということだろう。

不動産業者の管理物件となった岡菊苑

 岡菊苑の中庭の奥には岡田家の住居があり、妻を亡くした後継者が1人暮らしをしていた。しかし、この後継者が急逝したことから別の場所で暮らしている相続人が売却することを決めたという。住居の門は朝日町商店街とは反対の裏通りにあり、中庭、蔵を挟んで、全体の敷地はかなり広い。この住居門の方は5月中旬時点、まだフェンスなどで覆われていない。

裏通りの住居門の方にはフェンスはない


2023年5月21日日曜日

パンのトラ安城店がカレーパン販売でギネス記録

 安城市安城町の「パンのトラ安城店」が5月20日、24時間で販売したカレーパンの個数でギネスの世界記録に挑戦した。挑戦は20日午後4時から翌21日午後4時までで、ギネス側から1万1894個をノルマとして提示されたという。記録達成後も挑戦時間内は販売するとしていたが、何と21日午前10時には「完売」と表示、駐車場には入れないようロープが張られていた。液晶表示パネルでは残り時間5時間47分29秒で1万5229個とあり、早朝にはギネス記録を達成したが、午前10時前にはまだ販売していたようだ。(残り時間は完売後も作動したようで、午前10時はもちろん、9時に販売していたかどうかも不明)

 ギネス記録挑戦では他の種類のパンを一切販売せずに、カレーパンだけを販売(1会計10個まで)。しかも、通常価格220円(税込)を150円(税込)の感謝プライスで販売。来店客にチラシを配布すると共に、中日新聞朝刊の西三河版に20日、21日にカラー広告を掲載してアピール。この結果、パンのトラファンなどに大反響となり、20日夜から深夜にかけて道路が大渋滞となり、店舗前には長い行列ができるほどとなった。夜、外食の後で車で様子を見に行った親戚家族によると、病院に向かう救急車両もなかなか動けないほどの渋滞となっていたため、諦めてすぐ帰ったという。

21日午前中にカレーパン完売

 パンのトラの公式ツイッターでは5月21日午前7:59分に次のようにツイートを行っている。「<おしらせ> 本日実施中のギネスチャレンジイベントですが、 予想を大幅に上回る反響いただきましてご用意しておりましたカレーパンの数量に達してしまいました  ただいまお並びいただいておりますお客様で販売が終了となりますので大変申し訳ございませんがご了承いただきますようお願い申し上げます」。

 そのツイートに対して「おめでとうございます」「なんとか買えました。美味しかったです」という書き込みのほか、「こんなに早く完売 ? それはないでしょう。わざわざ来たのに」という苦情もあった。個人的には、やはりもう少し販売を継続して欲しかったと思う。このほか、道路の渋滞に対する厳しい意見も目についた。

 また、公式ツイッターではカレーパンを「明日(23日)から東京の伊勢丹新宿店さんで販売します!」と発表した。常設コーナーが設けられるのか、どういう形で販売するのか気になるので、インターネットで調査してみたところ、伊勢丹新宿店の本館6階催事場で開催されるパンの祭典「ISEPAN!2023」にカレーパンを出店する予定で、常設コーナーではないようだ。会期は24日から28日で、ツイッターがツイートしている23日はカード会員特別招待日となっている。




2023年5月17日水曜日

安城市の農村地域で異様に高い町内会費

 

 安城市ウェブサイトの市民の声ページには、「町内会費について」の質問要旨と市から回答が掲載されている。いずれも組費を含めて年間2万円近くする異様に高い町内会費を疑問視し、安城市に対応を要請する声である。市からの回答は町内会は任意団体で、指導などを行っていないというそっけないものである。しかし、実は市は町内会に補助金を出して、いろいろな行政の一翼を担わせているわけで、町内会は単なる任意団体ではない。

 安城市農村部の福釜町、高棚町、榎前町などでは町内会費は、町内会費と組費(あるいはブロック費)の二重構造であり、町内会費だけの地域より2倍近く高い町内会費を徴収されている。なぜ二重構造で町内会費を徴収しているかというと、市から補助金を得るためには前年度決算書及び事業報告書、新年度予算書及び事業計画書を市に提出する必要があり、町内会の活動として市が掲げていない神社費、祭礼費などを町内会費から外すため(私見)。ママ向け情報サイトの調査では、町内会を1万以上払っている人は12.8%だった。

 2つの「町内会費について」の質問と回答をピックアップしてみる。

回答 平成30年9月 

 〈質問要旨〉

 所属している町内会の町内会費は年間9000円です。さらにそれとは別に年間8000円の組費があり、祭りの寄付なども加えると年間2万円近く払っています。市内のどこでもこのぐらいかなと思っていましたが、聞いてみるとだいたい半分かそれ以下の町内がほとんどでした。イベント数によるのかとも思い、聞いてみてもだいたい年間で同じような事を行っています。なぜ町内会によって差があるのか、調査していただけないでしょうか。

 〈安城市の回答内容〉

 町内会は地縁を基にした任意団体であり、自主的に行われている活動や運営等について、市が指導することは行っておりません。従いまして、市が町内会費等の調査を行うことはございませんので、ご理解いただきますようお願いいたします。町内会費等の使途については、町内会で開催される総会の資料として、事業報告や収支決算報告等で確認ができると思いますので、町内会事務所に詳細をお尋ねください。

回答 令和4年3月

 〈質問要旨〉

 町内会には入りたいと思っていますが、町内会費や組費を合わせると2万円ほどすると聞きました。あまりにも高いので町内会の入会に踏み切れません。高すぎる会費、昔ながらのあり過ぎる行事では、忙しい核家族、共働き世帯には見合っていません。平日はもちろん、祝日も仕事しており、土日は買い出しや病院、子供の習い事など忙しくしています。多くの行事にはほとんど参加できません。町内会の在り方や妥当な会費を再検討してほしいです。町内会の役員の方に伝えてほしいです。

 〈安城市の回答内容〉

 町内会は地縁を基にした任意団体であり、在り方や会費の内訳・使い道については、各町内会によって様々です。そのような中で、核家族世帯や共働き世帯にとっても加入しやすい町内会となるよう、より良い町内会を目指していただければと思っております。いただいた意見につきましては、町内会長へお伝えさせていただきます。

 インターネット広告・メディア運営事業のインタースペースが運営する、日本最大級のママ向け情報サイト「ママスタ」は、「町内会費に支払う金額」に関するアンケートを行った。回答数は1,994票。「20,001円以上」が最も少なく約3%で、「10,001円~20,000円」がともに約9%。「負担金なし~1,000円」は約30%となり、「1,001円~1,0000円」が半数以上を占めた。

 全体の半数以上、55.6%の人たちが支払っている金額は「1,000円以上10,000円」。そのなかには「2,400円(月額200円)で、ゴミ捨て場の管理や季節の行事も開催してくれて、安いくらい」、「町内活動に参加できないぶん、お金だけはしっかり払いたい。役員の方々ありがとう」といった前向きなコメントもあった。「年間10,000円以下の支払いであれば、おおむね満足していることが分かる。防災対策や排雪費用に充てるなど、むしろこの金額でしっかりやってもらえて有難いと感じている人も多そうだ」とママスタ。






2023年5月15日月曜日

西尾市の西尾書店が3日間70%オフで完全閉店

 閉店日を明らかにせず、4月4日から割引セールを展開していた西尾市の古書店「西尾書店」が5月15日、ついに完全閉店した。セールは当初は「ほぼ全品40%オフセール」として実施していたが、4月22日から50%オフとなり、5月13日から15日までの3日間は70%オフの「衝撃の最終値下げ」を行った。最終日の15日は月曜日だったが、車で顧客が次々と来店してまとめ買いをしていた。ただし、午前中は棚にはまだ相当数の本が並んでいた。

 フェイスブックを見たら、何と閉店セール最終日翌日の16日に延長営業したという。全く知らなかったが、果たして知った人は?

 西尾書店は地元「安藤書房」の支店として2003年6月に国道23号線小島江原IC近くの県道沿いにオープン。元酒屋店(ネットの書き込み情報)だったという店舗をそのまま利用して、商店街にあった従来店より格段に広い売り場の古本屋をつくり上げた。その売り場ではコミック、雑誌から郷土資料、稀覯本まで揃えた古本を中心に、CD、レコード盤、DVD、ゲーム関連も含めた幅広い品揃えを行っていた。

 フェイスブックの5月13日の書き込みは次の通り。「閉店まで残り僅か。土曜日、日曜日、そして最終日である月曜日。でも、店頭在庫がまだまだとんでもない量。減らさなきゃ終われない?よって決まりました!『最終値下げで在庫売りまくり作戦』発動決定。なんと衝撃の70%オフ!!! 更にこれまで100円以下の商品は値引き対象外でしたが、明日からは値引きします!これが本当に最後の値下げとなります」

セール最終日は70%オフで販売


2023年5月11日木曜日

高浜市に中世ルネサンスがテーマのブックカフェ開業

 

 高浜市の土管坂に4月28日、“中世ルネッサンス”をテーマにしたブックカフェ「テューア」がオープンした。瓦葺の古い民家を改装した西洋古民家スタイルの店内では、テーマに沿った飲食類を提供し、約千冊の関連書籍を自由に読めるようにしている。近くのかわら美術館は図書館機能を付加して7月22日に新装オープンする予定だが、蔵書数は閉館した市立図書館より大幅に圧縮するので、中世・ルネッサンス関連だけでなく、ヨーロッパ関連の旅行本、美術書、歴史書、小説、児童書などを読みたければテューアに行くしかないだろう。

 テューアのウェブサイトでは、オーナーの鈴木さんが次のように店舗を紹介している。
「西洋の中世ルネサンスにまつわるブックカフェは珍しいのではないでしょうか。店名「Tür -テューア」の由来はドイツ語で「扉」。扉を抜けた先に広がる異空間をイメージしています。日々の喧騒から離れ、皆様を不思議な世界へとご招待し、非日常を味わい寛いでいただく…。そんなお店を目指しています。西洋にまつわる蔵書は約1000冊。これらを読んでいただいてもいいですし、持ち込んだ本を読んでも大丈夫です。本を読まず、まったりとしていただくだけでも構いません。思い思いの時間をお過ごしください。メニューは数こそ少ないものの、中世ルネサンスにまつわるスイーツをお出しします。他にはあまりない珍しいスイーツに舌鼓を打っていただけたら、オーナー冥利に尽きます。また、こちらの店舗は2022年4月下旬に購入した古民家をリフォームしています。ザ・日本!という雰囲気の純和風の古民家を、皆様の力をかりながら中世ルネサンスをテーマにしたブックカフェに変えることができました。その様子をブログにてアップしていますので、読んでいただけたら嬉しいです。」

店舗の入口は奥にある
西洋民家風のつくりという店内
癒しのハープティー

 書棚に並ぶ書籍は、ヨーロッパの中世やルネッサンス関連を中心に揃えているが、古代や近世などの時代、西洋史に関連する書籍や、神話、聖書、伝説、民話、文化、美術、幻想などのジャンルも揃えていくという。オーナーが大学で美術を学んでいたことから美術書が多いが、小説もセルバンテス『ドン・キホーテ』、ダンテ『神曲』、サトクリフ『アーサー王と円卓の騎士』、トルーキン『ホビットの冒険』、ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』、『バウドリーノ』、辻邦生『背教者ユリアヌス』、マーク・トウェイン『アーサー王宮廷のヤンキー』、エリス・ピーターズ『修道士カドフェル』シリーズなど、翻訳ものを中心に幅広く揃えている。

 (ちなみに、『修道士カドフェル』シリーズは教養文庫、光文社文庫があり、短編集も含めると全21冊になる。どちらの文庫もすでに絶版になっていることから、テューアでもまだ全巻は揃っていない。ここで自慢しても意味はないが、実は私はどちらの文庫も全巻揃いで所有している。残念ながら映像化されたシリーズのDVDは1巻も持っていないが。)

 営業日は月、金、土、日の週4日で、営業時間は午前10時から午後6時までと夜の営業は行っていない。店舗前のスペースに軽自動車3台が止められるほか、近くに5台止められる貸駐車場も用意している。
壁際の書棚には中世・ルネッサンス関連本


2023年5月8日月曜日

イトーヨーカドー安城店の当面撤退なし

 

 セブン&アイ・ホールディングスはイトーヨーカ堂の構造改革を推進するため2026年2月末までに32店の閉店を決定したが、5月3日付朝日新聞によると店舗は首都、関西、中京の3大都市圏を軸に集約していくことが明らかになった。この結果、愛知県内にある4店うち名鉄新安城駅前にある4階建て大型店舗の安城店は存続される見通しになった。

 5月3日の朝日新聞は、セブン&アイ・ホールディングス井阪隆一社長のインタビュー記事を掲載した。そのインタビューで井阪社長は125店から2016年2月末までに93店に縮小する計画について、閉鎖店舗名には具体的に言及しなかったが、3大都市圏を軸に集約、食品スーパーのヨークとも今年度中に経営統合を進めると明らかにした。また、一部地区では他社への事業承継も考えていく方針という。

 愛知県のイトーヨーカドーは刈谷店が2年前に撤退したことから、現在残っているのは赤池店、安城店、尾張旭店、知多店の4店舗しかない。このうち赤池店は同社ショッピングセンター「プライムツリー赤池」と一体的造りで、閉店店舗に入る可能性は極めて低いとみられる。安城店は4階建てで、売り場は1、2階の2フロアながら1万5300㎡(新偏安城市史)と市内最大級。開業は1997年8月で、2015年7月にリニューアルした。最近、アパレル関係縮小の経営方針に沿って2階に洋服の青山を導入、昨年11月には1階にスーパースポーツゼビオが出店した。

名鉄新安城駅前のイトーヨーカドー安城店




2023年5月5日金曜日

安城市民の声に町内会とごみステーション関係疑問視

 安城市ウェブサイトの市民の声ページには、平成27年10月回答の「ごみステーションの利用について」のほか、町内会加入が前提のごみステーションを疑問視する質問が公表されている。その一つは平成29年回答の「ごみステーションの利用について」で、もう一つは令和3年4月回答の「ごみの戸別収集について」。いずれも町内会加入がごみステーション利用の条件になっていることの安城市行政への疑問である。


 ごみステーションの利用について

        回答 平成29年10月

  〈質問要旨〉

今年度から居住地の町内会の会則に「町内会会員でない者はごみ収集場にごみを捨てることはできない」という主旨が追加になりました。そもそも町内会は任意で参加するものなのに生活に必需である「ごみ捨て場」を使用したいのなら会員になるしかないというのは参加強制ではないでしょうか。このような主旨の会則は撤廃し「町内在住の者は会員であるないに関わらずごみ収集場を利用することができる」と書き換えてほしいです。

 〈回答〉

 ご指摘のとおり、町内会への加入は任意ですが、ごみステーションの管理、防犯パトロール、福祉活動等、町内会は様々な活動を行っており、より住みやすい地域にするためには、皆さんの助け合いや支え合いが必要となります。身近なことの中にも、町内会の活動によって支えられていることがありますので、町内会に未加入でしたら、加入について検討いただけたらと考えております。
 また、ごみステーションの設置及び管理・清掃につきましては、マンション等の専用のものを除き町内会にお願いしております。
 本市としましては、町内会会員であることをごみステーションの利用条件にはしておりませんが、地域のごみステーションにつきましては、先に述べたとおり、適正な排出や衛生、美観の確保のための管理を町内会にお願いしております。このため、地域で定めた管理ルール等に沿って利用していただきますようよろしくお願いします。


 ごみの戸別収集について

        回答 令和3年4月

 〈質問要旨〉

 町内会に入らない場合、ごみステーションが使えないと案内がありました。この規約も妥当なのかという問題もありますが、市町村には住民のごみを収集、運搬、処分する法的義務があるかと存じますので、希望者にはごみの戸別収集をお願いしたいです。

 〈回答〉

 本市では、ごみステーションからの定期収集を基本としており、ご要望いただきましたごみの戸別収集につきましては、大変申し訳ありませんが実施しておりません。
 ごみステーションの設置及び管理・清掃につきましては、マンション等の専用のものを除き町内会にお願いをしております。町内会会員であることをごみステーションの利用条件にはしておりませんが、利用にあたっては、町内会と適正な排出や衛生、美観の確保のための管理などについてご相談の上、利用していただきますようお願いいたします。


2023年5月4日木曜日

安城市の市民の声に「町内会に入会しないとごみが出せない」

 Bingで検索していたら、安城市ウェブサイトの市民の声ページに「ごみステーションの利用について」の項目があるのを発見した。市民からごみステーション利用に関する質問があり。それに対して安城市が回答を行っている。2015年11月6日に投稿されたもので、市民の声ページの平成27年10月回答分として現在も閲覧することができる。

 内容は次の通りで、質問者が安城市に移住する前の自治体では、ごみ収集所は市が管理運営をしていたという。町内会にごみステーションの管理を任せている安城市は特殊な事例なのかは分からない。しかし、質問者のかつて住んでいた自治体の例があり、ごみステーションを市の管理に変えようとすれば不可能ではないことは確かだ。

質問要旨〉

 安城市では、なぜ町内会に入会しないとごみが出せないのでしょうか。町内会に頼らないとごみ収集さえできない市政というのは、いかがなものかと思います。以前住んでいた自治体は、ごみ収集所は市が管理・運営しており、町内会の入会は任意でした。安城市でもごみ収集所の管理・運営は市が実施してください。

〈回答内容〉

 ごみステーションの設置及び管理・清掃につきましては、マンション等の専用のものを除き町内会にお願いしています。本市としましては町内会会員であることをごみステーションの利用条件にはしておりませんが、ごみステーションにおいては適正な排出や衛生、美観の確保のため管理が必要です。このため、地域で定めた管理ルール等に沿って利用していただきますようお願いします。

 町内会への入会につきましては、本市としましても任意であり強制的なものとは考えておりません。しかしながら、町内会は地域の暮らしを快適にするために活動する一方で、災害への備えや事件・事故を防ぐための活動等、公共の福祉に密接に関わっており、入会をお勧めしておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。


 町内会に入らないとごみステーションが利用できないのはおかしいと思うが、市の回答は曖昧でこれまでのやり方を変えたくない気持ちが滲み出ている。ごみステーションを市の管理に移行すると、町内会からの脱会が急増する可能性のあることを恐れているのかもしれない。町内会に配慮するのではなく、市民の立場に立って市政を推進することはできないのだろうか。この市民の声が出たのは9年前のことであり、それから安城市のごみ問題に対する市政は何も変わっていないような気がする。

2023年5月2日火曜日

町内会はごみステーション利用が最大加入メリット

 

 安城市役所が毎月発行している「広報あんじょう2023年5月号」で、表紙裏ページに「町内会を知ろう!」という案内が掲載された(上の写真)。一人でも多くの市民に入会してもらおうと、市内に81ある町内会・自治会がやっていることを写真付きで紹介しているもので、加入方法なども説明している。ここで問題になるのは、市内に散在するゴミ集積場「ごみステーション」の管理を町内会が担っていること。全市民が町内会に入っているなら問題にはならないが、昨年2月3日付中日新聞西三河版では安城市の町内会加入率は約7割と記載しており、ゴミ捨てに苦労する市民も出てきているような状況と言える。

 3年ほど前から高棚町では、ごみステーションに「町内会・ブロック未加入者のごみ捨てはご遠慮ください !!」の貼り紙が掲示されている。最近、小さなごみステーションに貼ってあった紙は破かれたのか、なくなってしまったが、最も大きい公民館前のステーションにはまだ掲示されている。その本文では、「町内に点在するゴミステーションは、町内会が設置交渉または借地料支払を行い、町内会とブロックが設置費用を出し合い、町内会・ブロック加入者が清掃当番しています」と記載。未加入者は、燃やせるごみは環境クリーンセンター、燃やせないごみはリサイクルブラザに持っていって欲しいと要請している。

 安城市がウェブで公表している「町内会長ノート」によると、「市の収集計画に基づき各地区(町内会)が行うごみ等の収集事業及びごみステーション管理の協力並びに地域美化活動に対して」報償金を交付しているという。その金額は基準額55000円+100世帯あたり4000円加算とそれほど多くないが、市民からの税金を投入してごみステーションの管理を行っていることは確かである。町内会が町内会費だけを使って管理しているわけではないようだ。

高棚町の公民館前にあるごみステーション

 1年ほど前に、町内会未加入者はごみステーションを利用できないのか、ウェブサイトで市に問い合わせてみた。その回答は次の通り。「本市としましては、町内会会員であることをごみステーションの利用条件とはしておらず、そのことはごみステーションの管理を行っている各町内会にも、お伝えしています。しかしながら町内会が設置するごみステーションの利用については各町内会それぞれの事情がございますので、町内会会員でない方が利用される際には予め、町内会と合意のうえ、ご利用をお願いいたします」。産業環境部ごみゼロ推進課清掃事業所からの回答で、ごみステーションの管理に協力している町内会に気を使っているのか、かなり曖昧なコメントと言える。
 
 最大の町内会加入メリットは、ごみステーションが利用できること。ある人が率直に語っていたが、個人的にも頷ける。しかし、町内会の中にはごみステーション管理で町内会員、未加入者いかんに関わらず一律に管理費を徴収、掃除当番も順番に回しているところがあると聞いた。安城市内全域にこういう方式をぜひ普及させてもらいたい。今回当選した市会議員の中でごみステーション問題に真剣に取り組む人物が現れることを期待したい。

ららぽーと安城のテナント187店舗を先行発表

  三井不動産は安城市大東町に開発中の商業施設名を「三井ショッピングパーク ららぽーと安城」に決定、来年4月に開業すると発表。同時に、全テナント約210店舗中187店舗を先行して明らかにした。敷地面積は3万1900坪で、地上4階建ての店舗棟(3階までが店舗)と3棟の地上6階建て立...